台風や大雨で家が浸水してしまったとき
- 何から手をつければいい?
- 自力で掃除しても大丈夫?
と、途方に暮れてしまったという経験談を耳にします。
災害は、いつ起こるかわかりません。
そんな不安に応えるため、厚生労働省のガイドラインに基づいた安全な掃除・消毒の手順をまとめました。
感染症から家族を守るために、「まず何をすべきか」「何を用意すべきか」。
この記事で安全なステップを今すぐ確認してください。
掃除を始める前に!絶対に忘れてはいけない2つのポイント
家が浸水被害に遭ってしまったら、「早く片付けなきゃ!」と焦る気持ちは分かります。
しかし、後悔しないために、掃除の「前」にこれだけは確認してください。
【最重要】まずは「被害状況」を写真に撮る
掃除を始める前に、必ず家中を写真に撮っておきましょう。
- 理由:「罹災(りさい)証明書」の取得や、火災保険・地震保険の請求に絶対必要だからです。
- コツ:浸水の高さがわかる壁の跡や、破損した食器1つ1つまで細かく撮影してください。「片付けた後」では証明が難しくなります。
床下の乾燥はプロに頼むのも手
床下まで浸水した場合、自力で完全に乾燥させるのは至難の業です。
湿気が残ると、後からシロアリやカビ、腐敗臭の原因になります。
無理せず送風機を借りたり、専門業者に相談することも検討してください。
家が浸水したら何をすべき?感染症のリスクと掃除の基本

台風や集中豪雨などで家屋が浸水すると、泥水と一緒に流れ込んだ細菌やカビが繁殖しやすくなり、食中毒や感染症にかかるリスクが高まります。
「早く片付けなきゃ!」と焦る気持ちも分かりますが、まずは安全を確保した上で、厚生労働省のガイドラインに基づいた正しい手順で進めましょう。
まずは「汚れの洗浄」と「乾燥」が最優先
意外かもしれませんが、最初から消毒薬をまくのはNGです。
まずは以下の3ステップを徹底してください。
- 泥を出す:床や壁についた泥をきれいに洗い流す。
- 汚れを落とす:洗剤などを使ってしっかり汚れを拭き取る。
- しっかり乾燥させる:扇風機や換気で、湿気を完全に取り除く。
実は、通常の浸水であれば「洗浄と乾燥」だけで十分なケースがほとんどです。
消毒は、汚水が混入した疑いがある場合や、衛生面が特に気になる場所に行います。

詳しい手順は、厚生労働省の公式『浸水した家屋の感染症対策』をあわせてご確認ください。
【準備編】浸水掃除に必要な道具・服装とおすすめの消毒液

消毒作業は、薬品が肌に触れたり、目に入ったりするリスクがあります。
作業を始める前に、まずは「自分の身を守る装備」を整え、適切な「消毒液」を選びましょう。
消毒作業をするときの服装・道具チェックリスト
直接肌に付かないよう、体を覆う服装を心がけてください。
- 長袖・長ズボン:肌の露出を最小限に抑えます。
- ゴム手袋:薬剤や汚水から手を守るために必須です。
- ゴム長靴:浸水現場は釘やガラスが落ちているため、「踏み抜き防止インソール」を入れるとより安全です。
- マスク・メガネ(ゴーグル):薬剤の飛散や、乾燥した泥から舞い上がるカビの吸入を防ぎます。

消毒薬を取り扱う際は、薬品が目や皮膚にかからないよう十分に注意してください。(引用:江戸川区公式「浸水した家屋の消毒」より)
浸水後の家屋消毒に使う「消毒液」3選と商品の具体例
厚生労働省が推奨する主な消毒液は
- 逆性石けん
- 次亜塩素酸ナトリウム
- 消毒用アルコール
の3種類です。用途に合わせて選びましょう。
- 逆性石けん(オスバン等):家具や手足に。薬局で購入可能。
- 次亜塩素酸Na(ハイター・ミルトン等):床や壁に。※金属を錆びさせるので注意!
- 消毒用アルコール:冷蔵庫内や食器類に。引火に注意。
次は消毒液の購入先や使い方を詳しく紹介します!
逆性石けん(オスバン等)
家具や手足の消毒に適した薬剤です。
「逆性石鹸」「塩化ベンザルコニウム」と表示されているものを選びましょう。
- 具体例:オスバンS など
- 購入先:薬局、ドラッグストア、ホームセンター、ネット通販
次亜塩素酸ナトリウム(ハイター・ミルトン等)
床や壁の消毒に。家庭用の塩素系漂白剤や、ほ乳ビンの殺菌剤として身近な製品に含まれています。
- 具体例:ハイター、ミルトン、ピューラックス など
- 購入先:スーパー、薬局、ホームセンター、ネット通販
- 濃度:0.02%濃度に希釈して使用します。(例:水1Lに対して、ハイターならキャップ約半分)
- 注意: 金属を腐食させる性質があるため、使用後は水拭きが必要。

次亜塩素酸ナトリウムは、商品によってキャップの容量が違うので、ボトルの裏も確認してくださいね!
消毒用アルコール
手指の消毒や、食器・冷蔵庫内の拭き上げに適しています。
- 具体例: 各種除菌用アルコール、エタノール製品
- 購入先: 薬局、ドラッグストア、ネット通販
消毒薬は災害後は品薄になることが予想されます。
家庭用の塩素系漂白剤は、災害以外でも用途がありますので、日頃からストックしておくと安心ですね。
家の浸水被害の掃除や消毒【まとめ】
家が浸水した後の片付けは、精神的にも肉体的にも非常に過酷な作業です。
「一刻も早く元通りにしたい」と焦る気持ちは分かりますが、何よりもあなた自身の安全と健康を最優先に考えてください。
今回のポイントを最後におさらいしましょう。
- 掃除の前に必ず写真撮影:罹災証明や保険請求の命綱です。
- 洗浄と乾燥が基本:泥を落とし、乾かすだけで感染症リスクは激減します。
- 消毒薬は正しく選ぶ:家具には「オスバン」、床には「ハイター」など、用途に合わせましょう。
- 身を守る装備を忘れない:消毒薬は毒性もあるため、長袖・ゴム手袋・ゴーグルでガードを。
水害などの災害が発生すると、消毒薬や掃除道具は一気に品薄になります。
家庭用の塩素系漂白剤などは普段の掃除にも使えますので、日頃から少し多めにストック(ローリングストック)しておくことが、いざという時の安心に繋がります。
まずは、厚生労働省や自治体の情報を確認し、無理のない範囲で一歩ずつ進めていきましょう。

